京都御池メディカルクリニック[予防医療、検査、がん治療]

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自分の最期を考えたことありますか?

一見暗い話のように感じるかもしれませんが、自分の最期をどこか少しでも意識しておくことで返って今のこの瞬間に意識のフォーカスが当たります。ですから普段から考えておくことが実は大切でそれが逆に人生を豊かにするのかなとも考えたりしています。

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本内容はKBSラジオ「さらピン!キョウト」内コーナー「Dr.村西の健康ライフミーティング」内にて 本院院長・村西寛実がお話しした内容をコラムとして掲載しております。

「さらピン!キョウト」番組サイトhttps://www.kbs-kyoto.co.jp/radio/sara/

コラム内容のラジオ録音  (アップロードまで今しばらくお待ちくださいませ)

◆「生きること」とは

当院にいらっしゃる、疾患、特に癌と戦っている患者様やそのご家族様からいつも多くのことを学ばせて頂いています。その方々の価値観や考え方に触れるなかで今回「リビングウィル」の話を改めてしたいと思いました。医療者は普段から死に直面する機会も多く、私自身も研修医のとき初めて自分が担当した患者さんをお見送りしたその日からずっと「リビングウィル」について考えてきました。自分の医師人生を一旦振り返ると、内科医として心臓の患者さんを診て、救命救急でドクターカーに乗っていたこともありましたので非常に多くの方々の最期に立ち会ってきたと思います。自身の父親が62歳のときに突然死した経験もあり、人生の最期については非常に深く考えましたし、もちろん自身の最期について今も考えています。医学というよりも哲学や宗教学といった視点に近いのかもしれませんが、人間である以上は「最期」について考えることなく「生きること」を本質的に理解するのは難しいのではないかなと最近個人的に思っています。皆様はご自分の最期について考えたことはありますでしょうか?

◆どんな最期を迎えたいですか?

これは本当に難しい問題でこの命題に明確な答えを出せている方がいらっしゃればぜひお話を聞かせて欲しいと思っています。年々考えも変わってきますし、人生のフェーズによっても大きく変わってくると思います。ただ、一つ確実に言えることはその答えはすぐ簡単には出てこないということなのかなと。

一方で、そんなこと考えても答えなんてものは出ないんだから今を生きて行こう楽しもうといった考え方、これもあります。今の私自身は実はこの意見に近く、色々と考えてきたうえで一周廻って今そういう風に考えています。最初もお話ししたように、自分の最期を意識することで結局、一周廻って今を生きるというところに帰結している感じです。私は今43歳で子供が5歳と1歳ですが、妻とはそういった価値観のすり合わせもよくしますし、看護師である妻もその辺りは理解が深いので十分な理解が得られていると思っています。

◆リビングウィルとは?

人生を閉じるときの意思を表明するものが、「リビングウィル」です。英語そのままですが直訳すると「生きている間の意志」みたいなことで、「終末期医療における事前指示書」と解釈されます。つまりは人生を閉じるときにどういった医療を自分自身は選択して最期を迎えたいのかという意思表明です。人生会議とかアドバンストケアプランニングといった言葉で一時期啓蒙活動などされていましたが、治療やケアに関する考えや希望を、大切な方と話し合った内容をまとめたものがリビングウィルです。実際には自分の命があと僅かとなった時に延命処置(心臓マッサージや機械をつかった人工呼吸や胃婁やその他の生命維持装置も含めて)を希望するのか、痛みのコントロールのための治療をどうするかみたいなところを記載しておきます。

◆様々な死生観

自分の最期についての意思表示はどのようにまとめておくとよいでしょうか?実際には決まった書式は無いのですが、日本尊厳死協会や各医師会が書式を出していますので一度参考にして頂ければと思っています。もちろん医療者としては普通患者さんを一番に考えるわけですが、一方で命や健康に対する考え方というのは人それぞれあって、こちら医療者がその人のためと思って必死で出している答えが、実はその人やご家族にとっての最適解では無いといったことも往々にしてあります。そこはやっぱりいつも難しいところですが、そういった部分は常に大事にしながら私自身は診療をやっています。今回の話は見方によっては暗い話題であったかもしれませんが、こういったことを少しでも考えて誰かとそれを共有しておくことは逆に今現在生きている人生を豊かにするのではないかなと考えています。

◆カラダに良いとされる食材『お米』

ありがちな「人生最後に何を食べますか?」といった質問がありますが、私は「お米」だなということで今日は出しました。栄養面の細かいことは一旦置いておいて、何よりお米美味しいですから。日本の恵まれた水と空気と気候によって作られたお米に感謝をして今日も食べて明日も食べて最期を迎えたいなと思っています。

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