サプリメントを安全に効果的に服用するには
今日は現在問題となっているサプリメントによる死亡事例について、自分としての見解をコラムでお伝えします。最初に今回お亡くなりになられた方々に心よりお悔やみ申し上げます。現代人にとって身近な存在となっているサプリメントですが、近年は様々なコマーシャルやSNSなどの広告があり、コンビニや薬局などでも気軽に購入できるため、普段から健康のために飲んでいる方も多いと思います。そして非常に多くの種類のサプリメントが存在しています。
当院では栄養解析という通常のクリニックでは実施できない詳細な採血や、レーザースキャンを通して体内のミネラルバランスや重金属の蓄積状況を把握する検査結果等を通してその方の健康維持や体調不良に対してどういった成分が不足しているのか?あるいは欠乏しているのか?等を把握し、そのデータに基づいて医療機関でのみ購入することが可能であるメディカルサプリメントを提案しています。そしてそれらを内服して終わりではなく、その後の採血データやミネラルチェックのフォローを定期的にお受けいただき、効果が出ているのか?あるいは副作用が出ていないか?なども確認しながら進めていくことを提案しています。サプリメントはこの効果検証が非常に大切だと考えています。誰かに対するアプローチ(サプリメントの選択)が自分にも当てはまるかというとそうではないことが多いですし、その方にとって適切であると思われるアプローチもその方の食事や運動、仕事などの社会環境等によっても変化します。つまり、何の検査も受けずにサプリメントを漫然と続けているというのは影の部分(副作用等)を見落とすだけでなく光の部分(適切にカラダに効果が出ているか等)も的外れになってしまう可能性が高いと言えます。
しかし多くの方は誰かのブログを見たり、書物を読んだり、あるいは身近な人に勧められたりして検査を受けることなく、コンビニや薬局、インターネットなどで自己購入し継続されていることがほとんどだと思います。私自身も種々のサプリメントを内服して健康維持を図っていますが、定期的に採血等の検査を実施することで、適宜フィードバックをかけ副作用が出ていないことの確認や、サプリメント選択の修正・変更を行い、漫然と内服をせず、どういった目的をもって内服をしているかを明確にしています。サプリメントを継続していくには必要なことと考え、患者様にもそのように説明しています。
現代人の食事内容や運動習慣、社会的なストレス等考えるとサプリメントは選択や使い方によってカラダやココロの健康を引き上げるものであると考えますが、今回のこの一件を受けてサプリメント全体に対する逆風とならないよう、アンチエイジングや栄養療法を専門としている当院のような医療機関にご相談いただき、一緒に方向性を進めていくことが良いと思います。