食品添加物と老化 You are what you eat!
癌の患者様、生活習慣病の患者様、予防医療を進めたい患者様、カラダの中からの美容を目指す方など当院では様々な患者様の健康に関してカウンセリングをさせていただいております。その中で必ず皆さんに、活性酸素を発生させる要因として近年避けることができない「食品添加物」についてお話をさせていただいておりますので、ご紹介致します。
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本内容はKBSラジオ「さらピン!キョウト」内コーナー「Dr.村西の健康ライフミーティング」内にて本院院長・村西寛実がお話しした内容をコラムとして掲載しております。
「さらピン!キョウト」番組サイト
https://www.kbs-kyoto.co.jp/radio/sara/
コラム内容のラジオ録音
◆活性酸素と食品添加物の関係性
まず、前提として我々人間という物体が60兆個の細胞一つ一つからできあがった生命体であるということを知っておいて欲しいと思います。つまり、我々のカラダを構成している一つ一つの細胞が「痛んだ悪い細胞」へと変わっていけば、結果としてその集合体である我々人間のカラダはガタが出て来ることになります。それがいわゆる老化や病気というカタチで最終的には出てきます。1日で60兆個のうちの1%の細胞、つまり6000億個の細胞が入れ替わると言われています。100日ですべての細胞は入れ替わってしまい、3か月ぶりに会った友達は細胞レベルでいうと全然違う人間になっているといったイメージになります。入れ替わっていくその細胞を日々繋いでいく中で重要であるのは「活性酸素」という細胞にダメージを与える要因を如何にしてコントロールできるかということになります。蓄積する活性酸素に対し抗酸化物質の点滴やサプリメント、水素吸入なども当院ではさせて頂いていますが、その活性酸素を発生させる一つの要因となっているのが「食品添加物」の存在です。
◆You are what you eat!
食品添加物には様々な種類があり情報も数多ありますので一概に言い切れませんが、食べ物を選択するときは少しでもそこに意識を向けておくのが重要かなと思っています。今日のタイトルでもある英語のことわざで「you are what you eat」というのがありまして、あなたはあなたの食べたものでできている、つまり健康は食べ物で決まるということです。考えてみますと当たり前のことではありますが、これを常に頭の中に入れておいていただいて自分が今から口にするものがどういったものなのか?に意識を向けるだけでも体調は大きく変わると思います。食事については医療の側面からだけではなく物価など経済の側面からも見る必要があるので簡単に言い切ることは勿論できませんが、食品添加物や栄養学の側面から見るとやはりファーストフードを食べようとは思えなくなるのではないかなと思います。
◆人工甘味料
食品添加物と一言で言っても色んな種類がありますし、それらを全て説明するのは難しく、また全てを避けることが困難な世の中ですがデータが出てきたりしているものについては注意を払うだけでも体調は全く違ってくると考えています。食品添加物のなかには人工甘味料、着色料、保存料、増粘剤やゲル化剤、酸化防止剤、防カビ剤など様々ありますが、現在は情報社会ですからぜひそれぞれについて調べてみて欲しいと思います。食品添加物については様々な意見があるのは重々承知のうえ、今日はその中で個人的な見解として人工甘味料と防カビ剤の話を少ししたいと思いますが、人工甘味料というとカロリーは低いけれどもかなりの甘味を出してくれるもので多用されています。人工甘味料に関しても様々な議論はありますが、我々の栄養吸収やアレルギー、免疫やメンタルとも密接に関連している腸内細菌叢/腸内フローラや血糖値を悪化させるなどの報告は多くありますので、注意が必要かなと思っています。もちろん人によっては影響のない方もおられるのは事実なので、全ての人が避けるべきとは言いませんが特にアレルギーがひどい方やすでに血糖値の異常のある方、免疫力とも関係している癌に罹患されている方なども可能な範囲内で避けておいた方が良いのではないかなと考えています。
◆防カビ剤
防カビ剤については、「ポストハーベスト」という言葉が知られていますが、つまり収穫したあとの果実などに防カビ剤(これは農薬の1種と思ってもらって良いと思いますが)を掛けて処理していたりします。運搬の時間が長いためにそういった処理を行っていますので海外から輸入されている柑橘類などに多いのが現状です。ですので、果物などを買う際などにも特に輸入品についてはポストハーベストといったことでそういった各種の防カビ剤が使用されていないかは確認しておくことをお勧めしたいと思います。今回のコロナウイルス感染症のことで、皆さんの反応は様々ですが、ご自身の健康に意識が向いている方が多いかと思います。そういった中で改めて、you are what you eat! 我々の細胞を、我々のカラダを作ってくれている日々日々、口から摂取しているものについても意識を向けておいて欲しいなと感じています。
◆カラダに良いとされる食材『ツタンカーメン』
名前を聞いてあの?ツタンカーメン?とビックリされたかと思います。ツタンカーメンとは、濃い紫色のサヤをもったエンドウ豆の一種で、紫色のサヤにポリフェノールを含んでいたりします。今日は食品添加物のお話でしたが、僕自身や家族含めそこには注意を払って日々の生活のなかで、口から体に入れるものをしっかり見ています。個人的な話で恐縮ですが、僕が住んでいる地域で農業をされている若いご夫婦が「畑でオーガニック朝市」なるものをされており、そこで購入したのがこの「ツタンカーメン」です。豆とポリフェノールを含んだ紫色のサヤも一緒に炊き込んで豆ごはんで頂きましたが、名前が強烈でインパクトがあったので今日の食材として出しました。スーパーにはさすがに置いていないかもしれませんが気になった方はぜひインターネットでお調べ頂ければと思います。先述のお若いご夫婦もそうでしたが各地域で「無農薬食材を学校給食に」という行動が起こっています。我々の未来そのものである子供たちには、我々大人がしっかりと学び、そして責任を持って健康的な食材、食事を食べさせてあげたいと強く思っています。