病気の根本に“腸漏れ“がある?リーキーガットと全身疾患の深い関係
京都御池メディカルクリニックの健康ヲタク看護師’sです。昨年1年ほどの留学を通して、世代や国の異なる多くの友人と出会いました。その中には、クローン病や多発性硬化症など、若くして難病を抱える友人もいました。当人から病名を直接聞いたわけではありませんが、病と向き合いながら葛藤する姿を見て、何かできることはないかと考えさせられました。私は看護師ですが、自身がそのような疾患を経験したことはありません。また、当時は知識も浅く、彼らに対して十分な助言や支援をすることができませんでした。総合病院で勤務していた頃も、多くの慢性疾患や難病を抱える患者さまと関わってきました。しかし私の役割は、医師の指示のもとで内服や点滴を管理し、一時的な症状改善を目指すものでした。退院と再入院を繰り返す患者さまを見守りながら、完治することは難しい疾患であるとどこかで受け止め、深く考えることをしていなかったように思います。
そんなそんな中、当院で**リーキーガット症候群(腸漏れ)**という概念に出会い、腸内環境がさまざまな疾患に関与している可能性を知りました。
私たちの腸は、食べたものの栄養を吸収するだけでなく、身体を守る「バリア」の役割も担っていて、腸は約4,000平方フィート(テニスコート1.5面分)もの広大な表面積を持ち、健康な状態では「タイトジャンクション」という強固なバリア構造により、体内に取り込む物質を厳密に制御しています。
しかし、ストレスや添加物、抗生剤、アルコール、グルテンなどの影響で腸の粘膜が炎症を起こすと、腸の壁に小さな穴が空く状態(=リーキーガット症候群)が生じます。その穴から未消化の食物片や毒素、微生物などが血流に入り、全身の免疫や炎症反応を引き起こすことが分かっています。

その結果、次のような疾患や不調と関係することが報告されています。
- アレルギー性疾患(花粉症・アトピー・喘息など)
- 自己免疫疾患(橋本病・関節リウマチなど)
- うつ、不安障害などのメンタル不調
- 肌荒れ、ニキビ、慢性疲労
- IBS(過敏性腸症候群)やSIBO(小腸内最近増殖症)
つまり、腸のバリア機能が壊れると「どこに症状が出るか」は人によって違うだけで、根本には共通して「炎症」と「免疫の暴走」があります。
リーキーガットを改善する第一歩は、腸を傷つける要因を減らし、腸粘膜を修復する栄養を補うこと。特に、グルタミンや亜鉛、ビタミンA、プロバイオディクスなどが腸の再生に重要です。
まだヒトを対象とした大規模な臨床研究は十分ではありませんが、「腸は全身の健康の鍵を握る臓器」であることを示す研究結果が次々と発表されています。
これまで「難病だから仕方がない」と捉えていた私にとって、腸の健康が病態の根底に関わるという視点は新たな学びでした。
腸は“沈黙の臓器“と言われますが、体と心の健康の出発点でもあります。もし原因のわからない不調が続くなら、「腸からのサイン」を見逃さないことが大切です。私自身も今後は、薬だけに頼らず、腸内環境を整える生活習慣や栄養の重要性を意識したケアを行っていきたいと考えています。
自分の栄養状態に不安がある方やより良い栄養状態に向けて客観的データが気になる方は一度、栄養解析がおすすめです。
このコラムで自分ももしかすると…と、思い当たる節があれば、リーキーガット検査がおすすめです。
どちらも血液検査で同日に検査可能です。両方とも調べて自分の状態を知った上で正しいケアをすることを推奨します。検査前に、お悩みに合わせてしっかり消化器内科専門医による診察を行います。その際治療メニューについては変更・追加もご案内可能ですので、まずはお気軽にご相談くださいませ。
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