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オーソモレキュラー栄養療法での気づき-タンパク質代謝の盲点

皆さんこんにちは。京都御池メディカルクリニックの健康ヲタク看護師です。 
栄養を意識して、「摂り入れている」のに「身につかない」こんな方もいらっしゃるのではないでしょうか
今回は、私が3回目の栄養解析で見えてきたタンパク質代謝の盲点についてご紹介します。
栄養療法を取り入れているけれど、体感がない方や数値が良くならない方など、もしかすると私と同じかもしれません。
思い当たる方の参考になれると嬉しいです。

これまでのオーソモレキュラー栄養療法で分かったこと

私は今年の4月にオーソモレキュラーを初めて受けて、先日3回目の結果が返ってきました。これまでの解析で、私の体の課題は一つずつ紐解かれていきました。

当初の課題は、ビタミンD・鉄・亜鉛の不足でした。これについては、当院のサプリメントで適切に補充を行い、現在では無事に「至適値」まで回復させることができました。

しかし、2回目から浮上した新たな壁。それが「総タンパク質」の数値がなかなか上がらないことです。不足を補うべくプロテインを飲み始めましたが、3回目の結果でも数値はほぼ横ばい。「飲んでいるのになぜ?」という疑問の裏には、もっと根本的な原因が隠れていました。

それは、「タンパク質の消化・吸収能力」の問題です。

栄養解析の視点で見ると、腎機能の指標とされる尿素窒素(BUN)の低さは、タンパク質の摂取不足だけでなく、「胃酸不足による消化不良」を強く疑わせます。

つまり、タンパク質を一生懸命口に入れていても、胃酸が足りないためにアミノ酸まで細かく分解できず、体内に吸収できていない可能性が高いのです。それを裏付けるように、先日忘年会で美味しい食事をいただいた夜、すべて吐いてしまうという体験しました。私の胃腸は機能できない状態だったのです。

どんなに高価なサプリメントやプロテインを摂っても、それを受け止める「胃腸」という土台が整っていなければ、砂漠に水を撒くようなもの。そこで、私が今実践している・またみなさんと実施していきたい「消化力を高める具体的対策」をご紹介します。

まだ栄養状態や消化能力を把握していない方、消化・吸収・栄養状態で気になることがある方は検査を受けてみるのもおすすめです。
▶︎▷オーソモレキュラー検査のご予約はこちらから

今日からできる!消化力を呼び覚ます3つの対策

1. 「酸」の力で胃酸をスイッチオン

胃酸が少ない方は、食事の前に「酸」を補うのが効果的です。• レモン水や梅干し: 食前や食事中に摂ることで、胃のpHを下げ、消化酵素の働きを助けます。• リンゴ酢: 大さじ1杯のリンゴ酢を水で薄めて食前に飲むのもおすすめです。

2. 「よく噛む」という最強の消化補助

当たり前のように思えますが、タンパク質の分解は口の中から始まります。• 一口30回: 唾液に含まれる成分と混ぜ合わせ、物理的に細かくすることで胃の負担を劇的に減らせます。• プロテインも「噛む」ように: 液体だからと一気飲みせず、唾液と混ぜるようにゆっくり飲むのがポイントです。

3. 「分食」で胃腸のキャパシティを守る

一度に処理できるタンパク質の量には個人差があります。• 小分けにする: 1回の食事で無理に食べようとせず、朝・昼・夕・間食と、タンパク質を少量ずつ回数を分けて摂取します。• 胃に優しい形状を選ぶ: 胃もたれが強い時は、お肉よりも白身魚や、卵、ボーンブロス(骨だしスープ)など、分解されやすい形から選びます。

栄養解析は「今の自分」を知るための地図

今回の結果を受け、私の次なる課題は「タンパク質を摂ること」から、「消化できる体を作ること」へとシフトしました。

栄養解析は、単に足りないものを入れる作業ではありません。自分の体の「今の実力」を知り、根本的なエラーを修正していくプロセスです。 同じように「プロテインを飲んでいるのに体調が変わらない」と感じている方、一度ご自身の「消化の力」に目を向けてみませんか?

気になる方は、ぜひクリニックで今の「自分の数値」を確認してみてくださいね。
看護師スタッフもオーソモレキュラー栄養療法を、自分たちのライフスタイルに合わせて取り入れているので
食事やサプリメントなどお気軽にご相談ください。
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