初マラソンへの挑戦~京都マラソンを完走して~
今回のコラムは全く個人的な話になってしまいますが、去る2月16日に開催された「京都マラソン」に出場しました。 フルマラソン初挑戦で、無事完走することができましたので、それに向けて準備したことやアンチエイジング的な観点からも少し触れてみようと思います。
2023年12月に初めてハーフマラソンに挑戦してから今回、段階を上げて、1年計画でフルマラソンへ挑戦してみました。
以前にもお話したことがあるかもしれませんが、自分自身は日常的に晩酌をしてお酒を飲んでいたのですが、カラダを変えていく作業に並行してアルコールもほとんど呑まなくなりました。有酸素運動の継続と筋肉量の増加、アルコール摂取の減少によって以前高く維持されていた老化の一要因である酸化ストレスは、下記のように見事に正常化しました。
酸化ストレスについては、普通に生活していると高かろうが低かろうが日常生活にはあまり支障が無いため、気づかないことがほとんどです。しかし酸化ストレスが蓄積している状態が長く持続すると、それだけ細胞はダメージを受け様々な疾病へと繋がります。
したがって、一度、酸化ストレスをチェックし、現状の位置づけを知っておくことはアンチエイジング医療においては非常に重要な指標になるものと考えています。

また、今回カーボローディングなるものも大会の数日前から実施をしました。これは老化の一つの要因である「糖化」という現象が頻繁に起こっているなぁ(苦笑)と思いながらも、42.195kmを走り切るために炭水化物や甘いものを食べて、大会数日前を過ごしていました。その数日間は糖化が頻回に起こっていたものと思います。
そういった点においてはカーボローディングも考えものだなと個人的には思いましたが、そのおかげで42.195km走り切れたのかもしれないと考えると、少々複雑な気持ちではあります。
糖化については当院では、フリースタイルリブレ(糖尿病患者さんでインスリン投与されている方が保険適応となっている検査デバイス)を自費で実施しており、普段の食事が如何にご自身の血糖値を引き上げているかを14日間に渡りチェック頂いています。今回、自分自身はチェックしなかったのですが、次回カーボローディングをする機会があれば実施してみたいと思います。
最後に今回の挑戦をサポート頂いた、当院の與田トレーナーのトレーニングについて話をしたいと思います。
與田トレーナーの提供するものは通常のパーソナルトレーニングとは異なり、すぐにトレーニングに入ることは殆どありません。まずファシア(いわゆる筋膜)と筋肉の状態を確認して、その状態を整えてからトレーニングに入ります。
特に現代人に多いのがスマホやPC作業で肩回り、すなわち肩甲骨周辺機構を成す筋肉が固まっている状況です。 その状態でトレーニングをすると可動域も悪く、場合によってはトレーニングが怪我に繋がり、適切な筋肉に意識が行かず他の筋肉を使用することで歪みに繋がります。アスリートであれ一般人であれ大切なものは、「柔軟性の獲得」だと與田トレーナーは言います。
その辺りを見据えて、各個々人に合わせてトレーニングを組んでくれます。いわゆる筋肉を肥大化させ、痩せさせて格好よく見せるためのトレーニングというよりも、機能性を重視したfunctional trainingとも呼べるものです。
そのアプローチの結果として痩せ、格好良いカラダになってくるという考え方です。
以前のコラム「パーソナルジムを京都御池メディカルクリニックで開設している理由」でも書いていますが、老化予防、アンチエイジングアプローチにおいて「運動によって筋肉を付けて落とさない」ということが重要と考えており、多くの人にそういったアプローチを適切に取って欲しいなという風に考えています。
1年前の自分自身は44歳にも関わらずお尻周りや太ももの筋肉は痩せ細り、恥ずかしながら毎日晩酌をしているという状態でした。それでも1年かけてカラダを変えてみると日常生活やメンタルの状態も整っているように実感しています。
何か変えたいけどどうして良いか分からない方やwebやインターネット情報だけで独自に取り組んでいる方には是非、現状のカラダの位置づけを知り、正確な方向付けをしていただきたいと思います。そのためにも当院における、アンチエイジングのトータルマネージメントを考えてみて欲しいと思っています。
