京都御池メディカルクリニック[予防医療、検査、がん治療]

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春といえば、、、花粉症

だいぶ暖かくなってきまして、心も明るく軽くなると同時に鼻がムズムズしてきた方も多いのではないでしょうか? ということで、今回は花粉症のお話です。私は随分前から根っからの花粉症患者でしたが、ここ数年はかなりマシでアレルギーを抑える薬も必要ないくらいになっています。

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本内容はKBSラジオ「さらピン!キョウト」内コーナー「Dr.村西の健康ライフミーティング」内にて 本院院長・村西寛実がお話しした内容をコラムとして掲載しております。

「さらピン!キョウト」番組サイトhttps://www.kbs-kyoto.co.jp/radio/sara/

コラム内容のラジオ録音

◆ビタミンDとアレルギーの関連性

花粉症の治療というと皆さんが最初に思い浮かべるのは、薬局や病院でも処方される、いわゆるアレルギー止めかと思います。内服薬、点鼻薬、点眼薬など色々ありますが、それらを使っても何だかキツイなぁという方もいて、人によって反応はまちまちですが、アレルギーを抑える別のアプローチとして「ビタミンD」があるというのは知っておいて良いかもしれません。実は「緯度の高い地域にはアレルギー疾患が多い」という疫学調査の結果から、ビタミンDとアレルギーの関連性について以前から言われていました。以降も様々な臨床研究があり、それはそれは賛否両論さまざまありまして、ビタミンDがアレルギーに対して有効ですよ、いや有意差はありませんでしたよ、と色々な論調があるのは確かですので、保険診療機関にてアレルギー(花粉症もそうですが)に対してビタミンDのサプリメント等が出ることはまずありません。ですが栄養医学の観点から見ると、健康ライフにおいてビタミンDが重要だということが分かります。

◆ビタミンDと免疫

あくまで客観的な立場でお話をしますと、ビタミンDの効果に様々な報告や論調があるのは確かです。科学的な本質として免疫の調整、骨折やメンタル疾患、アレルギー疾患などの発症リスクを下げる効果が仮になかったとしても、ビタミンDサプリメントはそんなにコストの高いものでは無いので大きなデメリットとはならないと思いますが、今まで報告されている多くのデータが本質的に正しいと仮定するとビタミンDを摂取していなかったということはカラダにとって大きな損失になるということも同時に言えるのかなと思っています。この辺りは考え方次第ですが、自分は多くの報告やその安全性、副作用などを総合的に考えたうえで健康ライフを送るため摂取しているという現状です。花粉症のお話に戻りますがが、私自身はもともとアトピー性皮膚炎を持っていまして1年中抗アレルギー剤を飲んでいる時期もありましたし、ステロイドの塗り薬はもちろん酷いときはステロイドが少し入った抗アレルギー剤を内服している時もありました。現在はそれらを使用することはほとんどなく、腸内環境へのアプローチとビタミンDの内服をしています(睡眠時間やストレスなど生活環境を整えるなど細かいことを挙げれば切りがありませんが)。ビタミンDと花粉症についてはいわゆるエビデンス力のある報告があるかといえばありませんというのが正しい言い方になりますが、一方それで症状の軽減が得られる方々を多く経験しているというのも事実ではあるので医学とは難しいものだなと改めて思っております。

◆ビタミンDはほとんどの方が不足

ビタミンD濃度は通常の採血や健康診断では計測することはほとんどありません。当院では最初の採血の際に調べることが多いのですが、当院のデータでいうと7割くらいの方が欠乏状態、2割くらいの方が不足状態、何も無しで食事と日光に浴びることで充足している方は1割くらいというのが現状です。欠乏していても特に日常生活は変わらず皆様過ごされていますので調べてみないと分からないという感じではあります。

毎年花粉症の時期はしんどいと言う方はいつも通りのアレルギー止めだけで対応するだけではなくて一度、ご自身の血液中のビタミンDの濃度を調べて、普段食べている食事の見直しやサプリメント併用などを検討しても良いのではないかなと思っています。最後にビタミンDは脂溶性ビタミンといって脂に溶けるビタミンですので、サプリメントの摂取し過ぎや漫然と内服を継続することは過剰蓄積に繋がりますのでご注意頂きたいと思います。

◆カラダに良いとされる食材『しいたけ』

ちょうど3月4月というとシイタケ狩りなどもやっているかと思います。今回お話したビタミンDはシイタケに豊富に含まれていますのでぜひお試しください。干しシイタケで戻した汁はそのまま調理に使って、効率的に摂取して貰えたらと思います。

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